税務申告していないとどうなるの?

税務申告していないとどうなるの?

税務申告をしていない場合
以前、借り入れのお願いに行くと、過去の税務申告書を提出してくださいと言われることを書きました。
でも、あなたがもし税務申告していなかったらどうなるのでしょうか?
いまから、税務申告するのでしょうか???

鈴木さんは、2年前に脱サラして、フランチャイズの鍵屋を始めました。
退職金を1500万円ほどもらったため、開業資金も借入れに頼ることはありませんでした。
事業の収支は、これまでのところトントンか若干の赤字といったところです。生活費を稼ぐには至っていませんので、これまでは退職金を取り崩すことで生活してきました。
鈴木さんは、今回事務所の移転を考えています。
移転にはまとまったお金が必要です。そのための資金を国民生活金融公庫から借入れしようと考えました。
しかし、鈴木さんにはひとつ大きな問題がありました。それは、税務申告をしていないことです。
オー。なんと・・・。

普通、銀行に融資をお願いするときに、税金の申告をしていなかったり、決算書を作成していなかったりすると、全くといっていいほど相手にしてもらえません。
ですから、鈴木さんも国民生活金融公庫に相談していいものかどうか非常に迷っていました。
迷いますよね。
当然です。

ところが、実際には個人で事業を行っている場合に、赤字であれば所得税の申告をすることは必要ありません。
明らかに赤字だというようなケースでは、決算書も作成せず、税務申告もしていないケースが珍しくありません。
それで、どうなったか。
国民生活金融公庫に話したんですね。事情を素直に。
そうしたところ、国民生活金融公庫はこのような事情を理解してくれました。
鈴木さんのケースでも、事情を説明すれば、門前払いになるようなことはないのですね。
(借りられるとは限りませんので誤解のないように。)

ただし、国民生活金融公庫といえども決算がどの程度の利益水準になるかは非常に重要視されます。毎年の決算書の作成を怠っているような場合ですと、さかのぼって、請求書や領収書などから合理的に決算の概要を把握し説明することが最低限必要となります。当然のことですが、請求書や領収書から大体の売上高や利益水準さえも把握できないようですと、融資の申し込みにいっても受け付けてはもらえません。
領収証をなくしてたらどうなってたんだろ???

それから、最初のうちは税務申告していなくても目をつぶってもらえたとしても、いつまでもそのようなわけにはいきません。毎年の決算と税務申告は事業者の義務ですので、キチンと書類を作成しましょうね。

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